亀井源太郎研究会(慶應義塾大学法学部法律学科)
【入ゼミ案内】(最終更新:2020年1月20日)
Ⅰ 目標
刑法・刑事訴訟法を素材とし、「問題を発見し、調べ、考え、形にする」訓練を通じて、法的な知識の習得と思考力の涵養を目指す。
法的に思考するための知識と能力が法律家に要求されることは多言を要しない。このため、法律家を目指す者は、法的な知識の習得のみならず、法的な思考力の涵養にも努めなければならない。法律家は職業上、既存の「正解」のない問題に遭遇する場面もある。このとき必要とされるのは、既存の知識を用いて新たな「正解」を導く思考力である。多くの学生にとって、知識の習得は(時間と手間がかかるにしても、それ自体は相対的には)独学可能であるから、研究会においては思考力の涵養に重きを置く。
思考力は、法律家のみならず、社会人一般にも要求される。
社会生活を送る中で、先例のない問題に直面することは少なくない。また、先例そのものが合理的でない場合も少なくない。さらに、複数の採りうる選択肢からいずれかを選択するよう求められる場合も少なくない。これらの場合に、手がかりとなる先例の意味を理解し、その合理性を吟味し、望ましい選択を行う能力は、法律家に求められる思考力と重なり合う(法解釈学とは、所与の条件〔法令、法原理等〕を踏まえつつ採るべき選択肢を明らかにする作業である。法学部が専門家を輩出すると共に、ジェネラリストを世に送り出してきたのは、法解釈学が有するこのような性質による)。
Ⅱ ゼミの進め方
一 3年次
- 各自が自由に研究テーマを設定し、当該テーマにつき継続的に報告を行う。報告に基づき、参加者全員で質疑を行う。
- これまでに、最高裁判所、東京地方裁判所、東京地方検察庁、法務省法務史料展示室、横浜刑務所等の見学を行った。これらの施設見学は2020年度以降も行う予定である。
- サブゼミは行っていない。
二 4年次
4年次は、3年生の活動のサポートを行う。3年次に行った作業を踏まえて3年生にアドヴァイスすることは、3年生にとって有益であるのみならず、4年生自身にとってもものごとを新たな角度から考え直すきっかけとなる(なお、「
三 卒業論文について」も参照)。
三 卒業論文について
- 卒業論文の執筆を推奨する。
- また、ゼミナール委員会が刊行する「法律学研究」への卒業論文の投稿を推奨する。
Ⅲ 選考方法
Ⅳ 募集人数等
- 10名程度。
- 男女の別、進路希望の別等は考慮しない。
Ⅴ 担当教員について
Ⅵ その他
- 夏季休暇中に合宿を行った。
- コンパを適宜行う
- 施設見学については前掲(Ⅲ一)参照。
- 秋入学学生、他学部・他学科学生、留学中の者・留学予定の者の入会可。
- 卒業生には、法科大学院あるいは予備試験合格を経て実務家になった者や民間企業に就職した者がおり、その進路は多様である。
- ゼミにおいて映画を鑑賞する機会を持つ予定である(過去、ゼミや講義で、「海を飛ぶ夢」〔アメナーバル監督〕、「ボウリング・フォー・コロンバイン」〔ムーア監督〕、「マイノリティ・リポート」〔スピルバーグ監督〕等を鑑賞した)。
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